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 サンジがひとつ短い、甘い息を零し。肩の辺り、熱い掌が触れて。
 「…ん、」
 柔らかな声が言った。
 それから、熱を帯びた唇が、こめかみの辺りに触れてくる。
 
 「喰われるのは嫌か?」
 きゅう、と小さな飾りを舌で掬い上げてから啄ばむ。
 サンジが左右に首を振り、それからきゅ、と肩口に爪を埋めてきた。
 「なら大人しく喰われろ、」
 する、と掌でサンジの熱を帯び始めた中心を撫で上げる。
 
 サンジが喉で息を詰まらせていた。
 小さな飾りを歯で挟みながら、指先で濡れた先端を割る。
 ひくん、と下肢が揺れ、きゅ、ときつく飾りを吸い上げた。
 「―――っん、」
 僅かに恥じらいを含んだ声に笑う。
 ああ、オマエ。まだ慣れないのか。
 こんなにも愛し合ってきたのにナ?
 
 ぷっくりと立ち上がるまで舌と唇で飾りを捏ね回し。
 とろとろと蜜を零す先端を緩く親指で割り開いては伸ばし広げていくのを繰り返す。
 上気した肌を朝陽に曝し、サンジがリネンを強く何度も握り締めていた。
 「宝石みてェ」
 唾液に光を弾く小さな尖りを指先で弾いた。
 揺れるヘヴンリィ・ブルゥににぃ、と口端を引き上げる。
 「ァ、」
 「イイ声」
 きゅう、とサンジが眉根を寄せていた。
 
 ルイジアナの太陽は朝から眩い光を遠慮なく降らす。
 ピンクの肌が深い赤のリネンに捩れ。
 伝い零れた蜜に濡れた金が、キラキラと光った。
 「すっげェソソる眺め、」
 背中を僅かに浮かせたサンジの両脚を開かせる。
 「―――ぁ、ッ」
 乾いた方の手で、小さく震えた腿を押し上げる。
 きく、と膝が緊張していた。
 「これで勃たねェ男がいないとは思えない」
 ますます潤んだ蒼に片眉を引き上げる。
 
 とろ、と。
 また天辺ににじみ出た蜜が光を弾いた。
 陰茎の根元を軽く扱いてやり、伝い落ちるに任せる。
 サンジが身体を僅かに捻ろうとしていた。
 『視姦』されることに慣れていないのは知っている。
 上気した目元、僅かに何か言いたげに開いた唇。
 「ソソるよ、オマエ」
 引き上げさせた膝に口付ける。
 サンジがきゅう、とまたリネンに縋っていた。
 
 「もっと奥まで見せろよ、」
 声に笑いを滲ませる。
 「ほら、リネン握ってないで、脚、開け?」
 すい、と片手で内腿を撫でる。
 サンジが短い息を唇から零していた。
 明らかに感じていると解る熱さが篭っているソレ。
 「ベイビィ?」
 囁きで唆す。
 
 くう、と蒼が更に揺らいでいた。
 くく、と踵が少しだけ、赤の上を滑る。
 「まだ見えない、」
 指先で、皮膚の上を微かに掠めさせる。
 唇が微かに開き。
 「―――っ、」
 吐息が零れ落ちていった。
 く、とまた微かに踵が滑っていく。
 爪のエナメルで、金の下の柔らかな皮膚をなぞる。
 とろ、と新たに盛り上がった雫が垂れ落ちていくのを見詰める。
 
 「っんぁ、」
 酷く扇情的な眺め。
 きく、とサンジがまた身体を震わせていた。
 上気した肌が粟立ち、くす、と笑みを零す。
 「サンジ、まだまだだ、」
 サンジが困惑した顔をしていた。
 上気した頬と潤んだ蒼が、それでも嫌がっているわけではないと知らせてくる。
 
 「自分で奥まで開いてみるか?」
 じんわりと絶え間なく零れてくる雫が、影になったところを伝い落ちていくのが解る。
 サンジがさあっと蒼を見開き、いまにも泣き出しそうな顔になる。
 「“朝陽のなかで愛して欲しい”んだろ?」
 言えばサンジがきゅう、と唇を噛み。
 ここまでが限界だ、と言わんばかりに脚をそろそろと引き上げていた。
 「っぅ、」
 嗚咽じみて、声を喉で詰まらせていた。
 「限界?」
 ちゅ、と引きあがった膝に口付ける。
 「わか、な……」
 「ならもっと平気だろ、」
 ゆらゆらと揺らめく声に、発破をかける。
 
 きゅう、と細い指が一瞬髪に潜り込んでくる。
 また僅かに足が開いていき。その間を伝い落ちる雫を指先で捕らえ、震える赤みを帯びた場所に落とさせる。
 「っぁ、」
 「キレイな色してる、」
 くくっと喉で笑い、甘い声で喘いだサンジの脚を捕らえ、ぐ、と引き上げさせる。
 引きあがっていた肩が反動で赤に沈み。
 「―――っん、」
 泣き出しそうな顔を見下ろし、内腿にキツく口付ける。
 
 きゅう、と蒼が閉じられた。
 震える金の睫が、けれど羞恥を感じてはいても泣き出してはいないことを伝える。
 「蹴るなよ?」
 もの問いたげにまた開いた蒼が合わされ、じぃっと艶を帯びた眼差しで見詰められる。
 両手でひくつく襞を広げさせ、ぺろりと舌で縁を辿った。
 目線は合わせたまま。
 
 「…ッァ、」
 サンジが零していた蜜を舌で掬い上げれば、短い糸が垂れる。
 ぺろりと舌でそれを切り、さぁ、とまた色味を増したブルゥに笑いかける。
 「キレイだったろ?」
 透明な糸、ガラスのような。
 サンジが肩口まで赤く染まっていた。
 笑ったまま、舌を蠢く入口に押し当てる。
 
 くう、と脚と背中が緊張していた。
 そのまま舌先を僅かに開かせた入口に差し込む。
 くちゅ、と濡れた音が響いた。
 「―――んんぁ、」
 そのまま何度も舌を揺らめかす。
 サンジが顔を枕に押し当てていた。横顔が埋まる。
 
 「キモチイイ?」
 ぴく、と脚が強張っていた。
 構わずに舌を蠢かし、唾液を落としていく。
 「―――――ぁ、ア、」
 快楽に彩られた声が聴こえ、足元にリネンが引っ張られたのを感じる。
 さら、とシルクの音がしていた。
 
 指を1本舐めて濡らし、それをそうっと入口に宛がう。
 く、と軽く先端だけを押し込み、その周りを舌で擽るように辿る。
 ひくん、と体が強張り。
 甘い喘ぎが断続的に上がる。
 どこか苦しそうな吐息。
 けれど柔らかく内は指を飲み込んでいき。
 そのままぐ、と奥まで押し込んでいく。
 「ぁ、ん…ッ」
 「気持ち良さそうだな」
 くうっと強張った脚に構わずに、沈めた指の周りを舌で擽る。
 
 「ひ、ぁ、…っ」
 当たる吐息にも感じているのか、細かくサンジの体が震えていく。
 「なぁ、グチャグチャに溶けてみせろよ、」
 きゅ、と指を咥え込んだ側をきつく吸い上げる。
 「っぁ…!」
 淡いピンクに染まった下肢が、びくっと揺れていた。
 くくっと喉奥で笑う。
 「すっげえソソるってオマエ、」
 どうやら腕で目元を覆っていたらしいのがずれて。
 羞恥と快楽に上気した顔がとろりと蕩けているのが見える。
 低く笑った。
 「な、だからもっと乱れちまえよ、サンジ。もっとドロドロになっちまえ」
 
 
 
 
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