短く息を継いでいるサンジの中心部を、そうっと舐め上げた。
蜜を零し、熱く蕩けたソレ。
柔らかな容に、小さく笑う。
サンジが声を上げた。息を呑んだくらいに、小さな音で。
奥に潜ませた指はそのままに。
片手で容を柔らかく握ったまま唇を辿り下ろす。
淡い金に埋もれていたものを舌先で掘り起こす。
僅かにひんやりとした精嚢。
サンジの腰が揺らいで、けれど中心部を握ったままの手で動かないように固定させる。
柔らかな袋を口に含んで、舌で掻き混ぜる。
「う、んぁ…っ、」
ざりざり、と一緒に含んだ毛が口の中で歯に擦れて妙な音を立てていた。
それとは別に耳が拾い上げる、サンジがリネンに手を滑らせる音。
吸い上げながら口を離せば、妙にカワイラシイ音を立ててそれが口から出ていった。
手を代わりに滑らせて、二つの袋を軽く揉む。
「―――ぁ、…ン、」
濡れた金が、重たげな色に変わっていた。
「サンジ、」
立たせたままの膝に口付ける。
きゅう、と閉じられていた瞳が、焦点が微妙にズレながらも、それでも合わさってきた。
きくっと揺れた脚を、軽く吸い上げる。
何度か唇を噛み締めていたのか、赤く色づいていたそこから熱い息が零れていった。
「辛くないか?」
ぺろりと内腿を舌で辿り、埋めたままの指を軽く引き出す。
「ん…っく、」
先端は残したまま、ねとつくそれを軽く開き。
もう1本の乾いた指を沿わせる。
サンジが喉を反らせていた。
淡く色づいた肌が朝陽に照らされる。
指がリネンに縋っていた。
浮き上がった鎖骨のライン、薄くかいた汗で僅かに煌いていた。
「キレイだな、オマエ」
感嘆交じりに告げる。迷うことない本音。
蒼がまた揺らめいたのが見えた。
沿わせた指を収縮する入口に押し当てる。
「ゾ、ぉろ、」
吐息混じりに名を呼ばれる。
「平気そうか?」
く、と入口に新たな指先を埋める。
どろどろに濡れた2本の指とは異なり、3本目は乾いたままだ。
「は、ぁっ、」
くうっと身体を震わせたサンジの膝に軽く歯を立てる。
「ダメそうなら言えよ、」
ゆっくりと指を呑ませていく。
熱く腸液と唾液に濡れた内に、僅かに引き攣れるように引っかかりながら、それでも指は呑まれていく。
サンジの腕がリネンから浮いていた。
柔らかく精嚢を揉み解す。
「あぁ、ん…っ」
きゅう、と寄った眉毛が、年齢以上に艶やかにサンジの顔を見せる。
締め付けられる内に、不自然に指が寄らされる。
軽く指の強張りを解く様に、内で蠢かせる。
バラバラに内側の壁に指先が当たる。
「ふ、ぁ…っ」
ひく、と揺れたサンジのまだ柔らかな中心部から、それでも新たな蜜が盛り上がっているのが見えた。
サンジが腰を捻りたそうにしていた。
「バックの方が楽か?」
からかい混じりに声をかける。
「―――ゃ、あ、」
「本当に?」
甘い声にまた小さく笑って、きゅう、と細められた蒼に片眉を引き上げる。
リネンに縋っていた指先が、僅かにこちらに伸ばされていた。
「どうした?」
「か、お。みたぃ、も…」
蕩けた甘える声に小さく笑う。
「顔見たいだけ?」
く、と指先を奥まで含ませる。
「ァ…ッ、ン」
ゆっくりと開いていく内壁に、ヒトツ息を呑んだ。
濡れたもう片方の手でサンジの腹を辿り。
そうっと膝をリネンに押し付ける。
「痛くはないか?」
「―――っ」
サンジが唇を開いていた。
けれど言葉は紡げなかったらしい。
代わりに、首を横に振ろうとする仕種。
「なら、いい。ココ、すっげえ赤くなってるから」
く、と指を軽く内に擦り付けた。
「ぁ、あっ…」
ぴくん、とサンジが身体を強張らせていた。
快楽にまだ呑まれきってはいないのか、耳元まで赤く染まっていた。
「結構イイ眺め」
くすりと笑って、浮かせたサンジの腿に口付ける。
「――――っぁ、」
くう、とサンジの手がまたリネンに縋っていった。
ねとつく内を、そうっと指で小刻みに擦り始める。
ゆれるブルゥが、それでも呼びかけるように見詰めてきた。
それを見詰め返したまま、内腿に軽く歯を立てる。
くちゅ、と指を含んだ場所から濡れた音が響いた。
「あぁ、っ」
きゅう、と指が締め付けられた。
内壁を指全体で撫で上げる。
サンジが身体を奥から震わせていた。
指を出し入れさせたまま、唇で濡れたサンジの腹を辿る。
「んぁ、ぅ、」
舌先で跡を残すように濡らしながらそろそろと皮膚を辿り登る。
リネンに縋っていた指が、肩に触れてきた。
熱い指先、短く切られた爪。
「心臓、すげェな。どくどく走ってる」
かり、と小さな乳首を歯で挟む。
「ッァ、」
くう、と肩に指が埋められた。
そのまま遡って、鎖骨を唇で辿る。
指のリズムは軽く揺する程度に保つ。
「ぞ、ぉろ、」
かし、と骨を軽く噛んで返事の代わり。
「い…よ、みて、も―――っと、ぁ、って」
いいよ、見て。もっと、だって―――サンジがヒトツ息を呑んでいた。
それから続けられる言葉。
「おまえの、だも…、」
おまえのだもん、おれ。
力の抜けそうな腕が、それでも抱き締めようとしてくる。
くす、と笑って首筋を軽く食んだ。
「ふ、ぁ、」
「オマエは本当に、」
気持ち良さそうな声に、ぺろりとラインを舐める。
オマエは本当に、墓穴を掘るな、ベイビィ?
とくん、と鼓動が跳ねたのが伝わってきた。
その拍子に、きゅ、と指が締め付けられる。
「ここ、すげえ気持ち良さそうだよな」
ぐ、と内を指先で押し上げた。
「ぁ、ん」
反った頤のラインを唇で食む。
くう、とまた指が締め付けられて、小さく息を吐く。
「ん、っぁう」
「中、どうなってンのか、すっげェ覗きたいかも」
頤の付け根を軽く歯で噛んだ。
「真っ赤で潤んでンのかな、やっぱり?」
「ぁ、っ―――な…、」
意味を理解しなかったようなサンジのトーン。
「けどまあ、医者ンなって見たいとは思わないのはなんでだろうな?」
Some things are not meant to be seen?
見なくていいものも、世の中にはあるから、だろうか。
サンジが浅く息を取り込んでいた。
きゅ、と内が締め付けてきたお返しに、柔らかな耳朶を犬歯でピアスする。
「ふ、ぁ…っン」
甘やかな声が漏れて、サンジがまた指を咥え込んだ。
「オレの指、溶けちまいそう」
くくっと笑って耳朶を舐め上げる。
「ぁ、あ…っ、」
強請っているトーンの声に、少し強めに指を擦り付ける。
「すげェ熱いのな」
「ん、く」
くちゅ、と濡れた音をワザと立てて、耳の中に舌を差し込んだ。
「ア…!」
下からも絶えず濡れた音が響く。
びくん、とサンジの肩が浮いていた。
「オマエ、ドロドロ」
笑って頬に口付ける。
頬骨の上と目尻にも軽くキスをして、涙を零しそうに潤んでいた目元をぺろりと舐める。
「ぉ、…ろっ?」
「ん?」
くうう、とまた腕が回される。
舌で眉毛を辿る。
「も、―――と、溶け…」
「ああ、もっと溶けろよ」
こめかみにキスをして。
見下ろせば、酷く幸せそうに蕩けた表情を浮かべていた。
「あ、つ…」
く、と前立腺を撫で上げる。
「まだ熱くなれるだろ」
ぺろりと唇を舐めて辿る。
ほわりと緩んでいた笑みが、一瞬で艶っぽく崩れた。
真っ赤な舌先が、追いかけるように唇をなぞっていた。
捕まえて、吸い上げる。
絡めて、軽く歯を立てる。
濡れた音が響き、濡れた舌がまた合わされた。
サンジの口の中に舌を差し込む。
指先、軽く揉む様に奥の一箇所を撫でる。
こくっとサンジが喉を鳴らし。けれどそのまま口付けは解かずにおく。
揺れる下肢に軽く口端を引き上げ。
けれど舌を絡めさせたまま、追い上げる。
間近で零される吐息は、指で感じる内程に熱い。
「ん、んぅ、ン」
濡れた音を双方で立てさせながら、快楽をさらに引き出させていく。
指を蠢かせるリズムを早め、小刻みに内を擦る。
組み伏せた身体が何度も小さく震える。
それでも絡み付いてくる内を押し開き、何度もサンジが感じる場所を撫で上げる。
く、と舌を甘く噛まれて、口付けを解いた。
ちゅ、と軽く唇を啄ばんでから、サンジの頬に顔を寄せる。
「―――っ、ぉ、ろ…っ」
「ん、キモチイイな」
濡れた音はぐちゃぐちゃと遠慮なく響いてくる。
くう、と頭を抱かれて、小さく笑う。
「ほら、手放しちまえ」
「も、ィ…」
強くサンジの内を押し撫でた。
「―――っぁ、あ、ア…っ」
きゅう、と強く締め付けられる。
「きっつ、」
サンジの熱が散ったのが解った。
緊張していた身体が、ふわ、と弛緩していく。
荒く零される息。
激しく上下する胸。
「…ぁ、ん、」
ヒトツ息を飲み込もうとして、失敗していた。
僅かに目尻に滲んだ涙が、愛しい。
「気持ち良さそうだな、」
「きもち、ぃ…、」
汗に濡れた髪を退かしてやり、額に口付ける。
「まだいけそうか?」
潤みきった眼差しが見上げてくるのに笑って、瞼に軽く唇を押し当てる。
くう、と内から震えていた。
つるりと熱い唇が、ピアスごと耳朶を含んでいった。
それから小さな囁き声が、ん、と告げてきた。
「タフだな、ベイビィ?」
笑ってトンとサンジの唇にキスして、上半身を起こす。
ずりゅ、とサンジの内に埋めたままだった指を引き出した。
ねとつく指が陽光に煌く。
サンジが甘い息を零していた。
「中、濡れてるな?」
サンジの前に指を翳してみた。
「――――っ、」
微かに甘いようなニオイがしていた。
サンジが万が一、水を零した時のことを考えて持ってきていたタオルを取って、指を拭う。
目の下で胸元まで赤く染まっていたサンジに笑いかける。
「喉は?平気か?」
見上げてきたブルゥを見下ろす。
こくん、とサンジが頷いていた。
「オーライ、」
上半身を落として、サンジが零した蜜を舌で掬い取る。
サンジが腰を浮かしているのには構わずに、線を描いたような跡を辿って、熱い中心部を軽く吸い上げる。
蕩けたセックス。
「―――ん、ん」
「少し薄くなったな、」
ぺろりと舌で唇を舐めてから、また身体を起こす。
指先、リネンを握っていたそれが、腕に触れてきた。
「ぁ、って、」
「ん?」
目元を上気に染めたまま、
「あふれる、おまえ―――に、」
と掠れ始めた囁き声が告げてくる。
「まさか、このまま終わるワケも無ェしな?」
後が辛いかもな、と苦笑気味に笑ってから、サンジの両脚を肩に抱え上げ、上半身を折った。
「…っ、ぅ」
「もっと溢れてもらおうか、」
に、と笑いかけてから、トンと蠢く入口を軽くノック。
サンジの唇から息が押し出されるリズムに合わせて、ぐ、と先端を含ませた。
「今日は起きれなくても文句言うなよ」
「ゾ、…ぉろ、スキ、」
舌足らずな声が、甘い鳴き声のように告げてきて笑った。
Maybe you won't, later―――後で宣言撤回すっかもな?
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