with love


歌を、思い出した。
フレーズが鮮明に思い出された。


少しでも陸に近づいたか自分の目でやはり確かめたくて、早朝に出た甲板で。



舳先に並んで立つ、後姿に。



不意に、思い出した。




明ける空は色をさまざまに変えて
淡い金の光が雲の縁をかたどって



夜が明けていくのは  いつもこんなにきれいだったのかと
世界でいちばん複雑でやわらかな色のグラデーション



背中に羽根はみえないけれど
それでもやはり



あんな光のなかにいられると




あなたのしあわせを、祈りたくなる



不思議な力が高いところから降りて来て
あなたを逢わせたのか   あなたに逢わせたのか



天使はいるのかもしれない

あなたにとんでもない荷物を遣わせて

祝福のキスをして、どこへ走っていったんだろう



それでも


あなたたちの方からたしかに
感じ取れる気配は




あの空とおなじ





お誕生日、おめでとう



そっと口に出し。
扉を閉める。


歌をくちずさんで、微笑んだ。






神様は空の一番高いところからあなたのところまで
あなたの心に向うまっすぐな橋をかけてくれた

空をみて

愛はきっとああいう色をしている


どんなにたくさんの想いが込められているか
きっと言い表せない

始めから
わかっていたこと


あなたをみつめたとき



空は、 愛に
あんなにも、あふれているでしょう?



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Thank you for coming.
Have some more? ・・・・