眼差し、絡めたままで。
引き上げさせられた下肢が重い、滴り落ちる快楽に濡れて。

熱い息が掠めていって。
その先を身体が強請る。
ひくつくモノがある。
それだけじゃイヤだと。

唇を舐めていた舌先が。境を濡らしながら辿る。
「んァ、あ、―――――あっ」
濡らされてく感覚を追う。

腰が捻れる。
襞の縁に濡れた舌先を感じて、鳴く。
舌を差し入れられ。浅い場所をぐるりと辿られて。
触れない場所は無くて。

「ひ、ぁ…ッ」
腿を押さえ込まれた掌が熱い。
ぎく、っと跳ね上げりかけるのを押しとめられ。
引き起こされた感覚が逃げ場を無くしてまた奥に引き寄せられ。
濡らされた中を深くまで差し入れられた。
「あ、あうッ」

腰が浮いたままで、また顔に押し付けるみたいに跳ね上がって。
くう、と目を細めたゾロが。じわり、と奥で蠢かした。
「あ、んんんっ」
ウチが締め付けて、いっそうなかで蠢くものを感じさせられて。
ぴちゃぴちゃ、と。肉が喰われてく音が濡れて聞こえる。
「は、ぁ、あ、ぁッ」

ぴちゃり、と。
ゆっくりと深くから舐め上げられて、境まで戻った舌が。唾液を滴らせてまた捻じ込まれて。
「あ、あ、…ゃ、」
抜き出された後を追って狭まる中をまた奥まで割り開かされて。
「ああ、ん、」

震えて、息を零す。
濡らされて拓かされて。快楽だけ落とし込まれて。
熱い息、ゾロの。濡れた熱と一緒に触れられて。
ぐう、と腰が揺れた。

「もぉ、―――と」
強請る、白い頭の真ん中。
もっと、喰って。

コトバは返されずに。どこか、満足そうに短い息がゾロから。クゥ、とでかいいぬみてぇなハナでわらう、音。
なぁ、すげ――――きもち、い…っ。
「んああ、」

ハナサキ、肌に埋められて。
「あ、アッ、あ…！」
ぐう、と潜り込んできた熱、思いつかない場所で蠢いてた。
「あ、―――ぃっ」
急に引き出されて、蠢いた境を押し撫でられて。
ぐう、と拡がる熱さに。
「―――つ、」
腿が強張る。

「…ぁ、あ、や…ッ」
襞が取り込むように蠢いて。
強く捻じ込まれて歓喜した。底の無い欲情。

ゆっくりとしたリズムが穏やかさを少しずつ引き剥がしていき。
舐め解すような、じわじわと押し上げられるような丁寧さが薄まっ
ていき。
「ん、あ、んん…ッ」
強く浅い場所を刺激されて。
襞の境界を吸い上げられて、泣き声を上げた。

快楽だけを伝えて。
「ぞ、ぉ―――ろッ、ンあ、ぁあ」
もっとくれ、穏やかな表層なんか無くしておまえのなかのなにもかも、おれは受け止めるって決めて―――。



煽るトーン。
引き摺られるように、鼻先を埋めて弄る。
奥深くまで捻じ込んで、一気に引き上げて境界を弾く。
内臓、引き出すように。

「くぅん、ァ、ア」
鳴いている声。
焦れて、甘えて、強請って、満足して、それでもまだ、足りないと訴える声。

舌を埋めて、小刻みに襞を舐る。
「ぞ、ォろ…ッ、あ、」
熱い内、味わう余裕なんかない。
貪り喰う、歯を立てないように気を引き締めるので精一杯だ。

蠢く粘膜に引き入れられる。
その瞬間を狙って引き抜き、収縮する縁を吸い上げる。
ぢゅ、と強い音を立てる。
「あああっ」
サンジの背中が震えるのが、伝わってきて笑った。

脚を押さえ込み、襞を広げ。
「ひ、ぁ！」
ぐう、と縫いとめられたまま、サンジが仰け反った。
さらに晒される空ろ。
蠢く様を見詰める。
柔らかな肉、赤く濡れて、淫猥に蠢く。

「ヒぅ、ん…っ」
サンジの肌がさぁっと赤くさらに染まり、泣きそうな喘ぎ声を上げていた。
ふ、っと息を熱い内に吹き込んでみる。
「ああっ…！」
ぎゅう、と反り返り、ますますウマソウダ。

唇を浮かせたまま、舌を尖らせ。
口内に溜まった唾液を、空ろにそうっと滴らせる。
ぽた、と音がしそうに垂れ落ちていった。
「やぁ、あ、あァ…ッ」
びくびく、とサンジが痙攣していた。

したた、っと滴る音を耳で拾い上げる。
視線を上げると、サンジの手が伸び上がり、熟れて熱に乾いたモノを押さえ込もうとしているところだった。
体液が、折らせた身体の胸の上のほうまで飛び散り、ルームライトを弾いて煌いていた。
切なげに、サンジが浅く荒い息を繰り返している。
「ぁ、…あ」

とろ、と胸を伝い、窪みに溜まっていく。
襞をぺろりと舐め上げて、ぴくん、と跳ねた甘いピンクの肌を齧る。
ゆらゆら、と探すように揺れていた蒼が、また涙に濡れ。
「ゾ、―――ロッ、」
呼ばれる。
「きもち、イ…？」

かり、と腿の裏に歯で掠めさせてから、押さえつけていた脚を離す。
―――きもちイイ？
くう、と息を吸い込んでいるサンジに視線を合わせたまま、身を乗り上げる。
濡れた後を追って、舌を走らせ。
零れた蜜を吸い上げて、喉を鳴らす。

「は、ぁぅ…、」
さら、とした体液。
甘い果汁。
こくん、と飲み干して、考える。
キモチイイ？？？

―――――ああ。
下から内を食い散らかして、全部ハラに納めちまいたいと願うくらいに。

サンジが首を振っていた。
狂おしげな蒼と、視線が絡み合う。
「―――−も、と。ほんと、の。オマエ……」
ホントのオレ？
「くれ―――？ゾロ、おねが…、」

サンジの右手を拾い上げ。
手首で抑えて食った。
左手は、狂おしげに肩を撫でてきている。

甘い悲鳴が聴こえた。
指を纏めて頬張り、舌を這わせ。
唾液でどろどろになるまで濡らしてから、吐き出す。
それを、上向いている一部に触れさせる。

快楽に震え、上がった息を零しているサンジを見詰めながら、右手を押し当てさせ、上から握らせる。
空っぽだった頭から、意識が移動する。
中心部。

「ふ、っく」
張り付くみたいに、サンジの手指が纏わり付いてきて、唸る。
零していた滑りをも塗り広げられて、ぞく、と背骨の奥から熱が沸き立つ。

「ゾロ、もっと、」
揺れる声に強請られ、腰を引いた。
手が縋るように力を入れてきて、うめいた。
頭の中、発光する。
いらないヒカリ。
追い払うように首を一度振ってから、サンジの両足を肩にかけさせる。

「オマエが喰って、く…」
落とされる囁き。
笑う。
笑ったまま、ゆっくりと濡らし広げた空ろに押し当てる。

咥え込むかのように蠢いた入り口に、胴が震えた。
「くぅン、」
サンジが喉を鳴らし、息を吐いていた。
目を開いて、サンジを見下ろしたまま。
奥まで一気に刺し貫く。
食い荒らしちまおう。

きゅう、と窄まろうとした粘膜を、無理矢理押し広げ、奥を突く。
「ん、ああああッ」
濡れた声に、満足する。
腰を片手で掴み、もう片方でリネンを握り締めながら。
目を閉じ、強く何度も押し込む。
「あっ、あ！」

サンジの腰が枕に埋まって留められ。
酷く奥の方にまで、呑み込まれる。
押上げるリズムに合わせ、サンジの声が上がる。
追いつけないタイミングで締まる内を割くように貫き。
そのきつさに歯を食い縛る。
グゥ、と唸り声が洩れていった。

サンジの手が、宛てもなく彷徨い。
どうやら腕を握ろうとしているみたいだった。
無視して、サンジの脇の下から腕を差込み。
上体を無理矢理起こさせ。
「ンァ、ッアッ…！」
ぱたぱた、と涙が一気に零れ落ち、散っていった。

目の下を舐める。
そのまま、ぐ、っと奥まで押し込む。
「んあぅ、」
唇を半開きで、サンジが喘いだ。

無理矢理引き寄せて、閃いている舌を絡め取る。
食らいつくように口内を荒しながら、奥深い場所を強く突き入れる。
サンジの声、潰れて。
そのまま、舌で絡め取って咀嚼する。

アマイ、とも。ウマイ、とも、付かない。
ただ、ソレが欲しくて。
ソレに餓えて。
貪るだけだ。
狂ったケモノだ、完璧に。

ぐうう、と喰おうとしているように締め付けてきたサンジに、笑う。
ギリギリまで差し出されたサンジの熱い粘膜を吸い上げ、歯を立て。
早いテンポで押し込む。
びくん、と下肢が跳ね上がり。繋がった部分から濡れた音が響く。
上からも、下からも。

キモチイイ？
そんな甘いモンじゃない。
オボレテル？
溺れて、それでも餓えて、ワケガワカラナイ。

強く押し込んで、熱い粘膜を打ちつけ。
いつのまにか、滑りを帯びた内側を抉る。
サンジの喉奥で嬌声が潰されていく。
うめくような音にしかならない喘ぎ。
それでも、離すまい、と縋り付いて来る腕に、少しだけ我に帰る。
―――――サ、ンジ。

奥まで打ち込んで、引きずり出し、また刺し貫く。
密着しきれない下肢に、じれったそうにサンジの眉根が寄っていた。
びくびく、と組み敷いた身体が震える。
無視して、追い上げる。
自分本位に、快楽かどうかももはや解らない出口を求めて。

舌に歯を立てられた。
夢中で貪られているのを、場違いにぼんやりと知覚する。
腰を掴む手に力を入れて、大きく腰をグラインドさせて攻め立てる。
血が沸き立つ。
意識が集中しすぎて、一点だけに集まる。

口付け、勝手に解け。
「ハ、ぁー…ッ」
嬌声が上がったのだ、と、一瞬遅れて気付く。
「サ、ンジ」
一層引き寄せ。
打ち入れて。
「―――いっ、うぁ、ア…！」

頂上を目指す。
波に、ぐう、と意識を攫われ。
「ぐ、ぅ…ッ」
ジャンプする。
ぱしっと閃光に頭が発光し。
抑えていたものを、吐き出す。

「あ、アッ、ゾロッ」
背骨の付け根から、湧き上がる熱を迸らせる。
ぶわ、と一気に体温が跳ね上がり。
蠢く内に、汗が湧き出て。
「――――っは、」
止めていた息を吐き出す。

サンジに、頭を掻き抱かれていることに気付いて、力を抜く。
痙攣するように震えるサンジの身体に、意識が戻り始める。
五感、システムエラーを起こしてアラートが鳴り響いていたような頭の中、漸く正常に作動し始め。
零された息に、サンジが甘い鳴き声をもらしていたのを聞き取る。

――――――うわ、
「―――サ、ンジ、生きて、っか？」
ヤベぇ。
セーブ、できなかった。

そうっと身体を離して、背中をリネンに着けさせる。
まだ震えている足を肩から下ろし。
すう、と引き寄せようと伸ばされた腕に任せて、体重を預ける。
くう、と腰に脚が回され。
「…わ、」
ぺた、と合わさった身体に、ほっとして笑う。

「オ、マエ…ンとに、タフ」
くた、と身体を預けて。
荒い息のまま、賞賛を送る。
頬を寄せて、僅かに摺り寄せる。

「―――ぐ…らぐらす―――」
きゅうう、とサンジがそう洩らし。
首元に顔を摺り寄せてきた。
笑う。

「すっげ―――キモチヨスギテ、ネジぶっ飛んだ」
攻め殺しちまうかとオモッタ。
「うれしぃ、」
「あー、なんか…すっげーな」
とろん、と艶を帯びた声に、感嘆の溜め息。
「オレのがオマエにやり殺されそう」

とん、と頬に口付けて、身体の力を全部サンジに預ける。
「―――って、おれ、」
「ン？なに？」
お。息が落ち着いてきた。
うわ、こら。動かすなよ……っく。
脳内で、蠢いた粘膜に軽口を叩いて。
くう、と首筋を食んできたサンジの意志を汲み取る。
じわ、と内を包み直されて、笑う。

「オマエもオレんこと、喰ってンだもんなァ」
こつ、とアタマを預けて、目を閉じる。
心地良い疲労感に任せて、意識を甘やかせた。
「まじゅー、使い、なンだもん、よ…」

「…オマエくらいだよ、オレをこんなにさせンの」
あん、と肌を舐めてきたサンジのアタマをとすとすと撫でる。
「んん、」
「誇ってもいいぜ、サンジ」




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