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 ゾロの膝の上、跨って座っていた。
 その姿勢のまま、抱き上げられて。
 オレンジに揺れる暖かな空間から離れてティピの中に連れてこられる。
 その間中オレは、ゾロの首許に顔を埋めていた。
 敷きっぱなしにしてあったラグの上で、ゾロはオレの髪にキスをして。
 それからゆっくりと降ろされた。ぺたりと座り込む。
 
 とくりとくりと心臓が走っている。
 見上げたグリーン・アイズ、僅かな笑みの名残を湛えたまま、餓えている色を浮べていた。
 きっとオレも、似た様な目をしているのだろう。
 ゾロの薄いグレイのシャツに、そうっと手を滑らせた。
 きめ細かな感触。ボタンを人差し指で弾く。
 その手を、ゾロが上から包み込むように握りこんだ。
 「さて、脱がせるか」
 そうゾロが笑って、降らされた口付け。
 降りてきた唇を、啄んだ。
 柔らかく、繰り返して。
 宥めるキスじゃなくて、求めてるキス。
 もっとして欲しい、って感情が溢れてる。
 
 す、と下唇を、ゾロの牙がなぞっていった。
 きゅう、っと腰の辺りが反応する。
 皮膚が裂けるぎりぎりの強さ。
 くう、って喉が鳴る。
 シャツの背中、きゅう、と握り締める。
 クラクラしてきた。
 
 ゾロの掌。オレの肩から項まで、遡っていく。
 「んん…、」
 ゾロの皮膚の熱さに、ぞくりと身体の芯が震えた。
 唇、薄く合わせたまま。
 もう肩方のゾロの手が、シャツのボタンを少し乱暴に引いて、開かせていっていた。
 ゾロの唇をぺろりぺろりと舐める。
 唇の表面をなぞるゾロの舌と一瞬重なった。
 濡れた感触、そのまま過ぎていく。
 
 「ン、ん」
 鼻にかかったような声、勝手に零れていく。
 さらん、とシャツの前、開かれた。
 熱い掌、表面をさあっと撫で下ろしていく。
 く、と腰を僅かに引き寄せられて、少しバランスを崩す。
 
 ふ、と息を一つ吐く。
 ゾロの唇は構うことなく、唇から頤へ、そこから喉へ。鎖骨の間の窪みまでゆっくりと辿っていき。
 味わうようにしながら、胸まで到達していた。
 かぁっと熱くなっている身体。
 うずうずと快楽が渦巻き始めている腰の辺り。
 そこを引き寄せられて、ゾロの手がヒップに掛かっていた。
 く、と手で揉むようにされて、ゾクリと湧き上がった快楽に震える。
 
 「は…、」
 ラグの上、少し身を捩る。
 舌先と歯が、舐められて濡れた胸の真ん中を、かり、と引っ掛けていった。
 動けないように腕、掴まれていた。
 それでも、ひくん、と身体が僅かに跳ねた。
 
 甘く重ったるい吐息を吐き出す。
 胸の飾り、尖ったソコ。ジンジンと痺れてきた。
 執拗に舐められて、ピリピリと肌が張っていることまで感じる。
 「んン…ッ」
 ぽうっと視線の先、潤む。
 ボタンフライ、指先で弾かれたのを感じた。
 くう、と意識が甘味を増した。
 
 き、と食まれて、腰が跳ねた。
 濡れた柔らかな熱、尖らされたソレが、肋骨の方まで流れていっていた。
 ボタンフライ、全部外されて。窮屈に感じ始めていたデニムが緩んだ。
 布越し、自分でも解るくらいに反応している中心部を、下着の布越しに触れられた。
 く、とデニムを引き下ろされる。
 膝立ちになっていたから、ラグの上すれすれまで生地が下ろされて。
 
 トン、と上半身をラグに押し倒された。
 背中、ふわふわと柔らかな毛を知覚する。
 反射的に上がった膝の合間から、ゾロが上体を割り込ませて。
 きゅ、とヘソを口付けられた。
 「ぞ、ろ…」
 甘く擦れ始めた声、自分の喉から零れ落ちる。
 デニムがさぁっと滑り下ろされて、足が抜かれた。
 
 ぺろ、と窪み、舐められて、びくり、と身体全体が跳ねた。
 ゾロが僅かに身体を起こして。
 くう、と見下ろしてくる目を細めていた。
 は、と息を吐く。
 どくどくと心臓が走る音。
 熱りだした身体が、快楽を訴えはじめる。
 
 腰骨辺り、掴まれた。
 く、と挟まれて、ずる、と下肢を引き寄せられた。
 両足、そのままぐい、と持ち上げられて。ゾロの肩にかけさせられた。
 「…きず、だ、…いじょ、…ぶ?」
 「―――あァ、」
 応えが耳に届いて。
 く、と体重をゾロに預けた。
 
 ぐ、と身体、持ち上げられて、内腿を噛み付かれた。
 「んあっ、」
 ぎゅう、とラグの毛を握り締める。
 僅かな痛みと、沢山の快楽。
 ポッ、と身体の奥に火が点いていく。
 ぺろ、と舌全体でそこを舐め上げられて、びくりと跳ねた。
 く、と内腿の奥まで、舌が這って行く。
 浮き出た腱、かりっと歯で弾かれて。ぐん、と腰が勝手にゆれた。
 
 息、マトモにできなくて。短く熱いソレをこまめに吐き出す。
 ふわ、と浮いていた中心に生えている毛、すう、と押し撫でられた。
 熱くなりかけてる中心部、掠めるように撫でられて、声を上げた。
 「ァう、」
 ふ、とゾロが笑って、熱い息が掠めていったのを感じた。
 目をきゅう、と閉じて、間隔を測る。
 
 ゾクゾクと、留まることなく、快楽は湧き上がっていく。
 「ぞ、ろぉ…ッ」
 ひくひくと中心部が勝手に揺れた。
 それを伸ばされた舌先が、柔らかな皮膚をそっと押し上げていった。
 くぅ、と喉が鳴る。
 眩暈が止まらない。
 
 「どっちがいい、オマエ」
 あまいゾロの声。
 息を呑んで、口を開く。
 「ど、ち、ッ…て?」
 指先、揺れる中心部をきつめに弾いていった。
 一気に広がる熱に、腰を揺らした。
 その下で、ゾロの舌先。
 からかうように襞に当てられた。
 「…あぅっ」
 
 きゅ、と蜜の溢れかけた先端。
 つるりとゾロの口腔に含まれた。
 指先が、くう、と襞に触れていった。
 「わ、かンな…ィ」
 クラクラとする頭。
 きゅう、と前髪を掻き上げる。
 くう、と吸い上げられた。
 「ふ、ぅンっ」
 じわ、と蜜が促され、溢れ出していくのを感じる。
 
 すう、と唇が浮いていって。ぺろっと先端を舐め上げられた。
 びくり、と腰が跳ねる。
 きつく目を閉じて、快楽が走り出すのを感じる。
 くう、と根元近くまで舐め下ろされた。舌先で含まれた。その下の精嚢も。
 「ふ、ぅンっ」
 びく、とまた腰が揺らいだ瞬間に、まだ閉じたままだった奥、僅かに指先がもぐりこまされたのを感じた。
 「い…っ」
 痛くはない、けれど。
 くう、と狭まっていたソコに埋められて。
 きゅう、と締め付けてしまって、また眩暈がした。
 少し低い声が、熱いな、って囁いているのが聴こえた。
 
 上がる一方の息。
 快楽がどんどん走り出していく。
 熱に冒される、身体を走り回るソレに。
 くう、と腰が勝手に揺れていた。
 指先、潜り込んでいるその上を、熱く濡れた舌先が擽っていった。
 「はあ…っ」
 
 びくびく、と脇腹が波打って。
 ぎゅう、と締め付ける。
 エナメルの容まで感じる。
 熱病に冒されて、短い息を繰り返す。
 僅かに緩んだ瞬間を狙って、少しずつ指が奥の深い場所を目指して、押し入ってくるのを感じる。
 内側、宥めるように押し撫でられて。
 ぎゅう、とさらに中の指を締め付けた。
 
 記憶している容。
 覚えこんだ感覚は、快楽だということを知っている。
 ふる、と身体が震えて。
 けれど、締め付けていた襞に、舌先が潜り込まされてきた。
 「あ、ア、ぁ、っ」
 逃げ出したいのか、もっとして欲しいのか、解らなくなってくるような、むず痒いような感触。
 柔らかに動かされる、内から潤わせて、拡げていくように。
 ぴちゃぴちゃと濡れた音が、快楽に蕩けた脳味噌に響いてくる。
 く、とさらに下肢を押し上げられて、息に詰まった。
 ぐう、と舌も指先も、締め付ける。
 
 唇が、柔らかな部分を食んでいるのを感じた。
 ぐる、と内側を押し撫でてから、する、と指が引き抜かれていった。
 く、と反射で窄めようとしたそこに、舌先が入り込んでいった。
 びくん、と身体全体が跳ねる。
 「ん、ン、くぅっ」
 く、と舌が突き入れられて、爪先が勝手にカールしていった。
 短く喘いで、酸欠の脳味噌に喝を入れようとする。
 唾液を落とし込むように濡らされていく。
 舌先、差し入れては引いていく動作に、断続的な喘ぎ声を上げる。
 
 「もっと、聞かせろよ」
 く、と指先が、蜜を零す中心の割れたところ、押し広げては濡れた感触を広げていく。
 握り込まれて、ぐぅ、と喉が鳴った。
 びくびくと腰が揺れる。
 目を閉じて、嵐のように呼び起こされる感覚の波に、声を上げる。
 ぐ、とラグの毛を握り締める。
 「い、ィ、よぉ…ッ」
 
 熱い感覚、快楽の波に泣きそうなまでに高められる。
 濡れた音、そこかしこから聴こえてくる。
 熱い舌先、内を押し上げていく。
 もどかしくて、イッパイで、溢れそうで、けれど少し足りなくて。
 「あぅゥ、」
 びくびくと身体が勝手に震え始める。
 
 ぎゅう、と何度もゾロの舌を締め付ける。
 「ぞ、ろ、…ゾ、…ロッ」
 濡れて綻んだ襞。何度も舌全体で緩く強く愛撫される。
 中心部を握り締める感覚は、促すというよりは押しとめるような仕種で。
 達してしまいたくて、緩慢な刺激から逃げ出したくて。とうに蕩けた頭を、横に僅かに振る。
 「んんんッ、」
 
 ぐ、と差し入れられては、ちろりと舐められる。
 勝手に零れる涙に潤んだ目を開けて、ゾロを見上げる。
 「ぞ、ろぉっ、も、やぁっ、」
 びくり、びくり、と鳩尾が波打つ。
 きゅう、と爪先、勝手に丸まる。
 何度も強請るように、腰が勝手に跳ねていく。
 けれどゾロは嬉しそうに口端を引き上げて。
 だめだネ、とでも言う風に、中心部をやんわりと握っていく。
 「ふぅっ、く、うゥっ、う、」
 
 かあっと熱が全身に広まって、けれどまだ放つことはできずに。
 つる、と舌が引き抜かれ、見せ付けるように零れた蜜を長く伸ばした舌で舐めていった。
 あわせたままのグリーンアイズ、きら、とイタズラな光を乗せていた。
 「良く見える、」
 届いた囁きに、ぎゅむ、と目を閉じた。
 
 すい、と指が襞に触れて、腰が跳ねた。
 そのまま、ぐい、と根元まで埋められて、悲鳴に似た声が勝手に零れた。
 強い目線、当てられたままなのを。閉じたままでも知覚している。
 くり、と奥のイチバン感じる場所を掠めていった。
 「…ッ」
 声が出なくて、喉だけが鳴った。
 びくん、と脚が跳ねて、ゾロの右肩を蹴った。
 右足、逃れるようにゾロの左肩から僅かにずれる。
 ゾロがくくっと笑って、ベツの指を襞に当てて、押し上げてきた。
 
 ぐい、と強い力で引き戻されて、くう、と息を吐いた。
 「逃げるなよ、」
 柔らかで優しいゾロの声。
 「だ、って…ッ」
 ぎゅう、とラグを握り締める。
 「サンジ、」
 声だけで蕩けそうになる甘い声が、オレを呼んで。
 つぷ、と新たな指が潜り込まされたのを感じた。
 
 脚に押し当てられる唇。
 じわ、と内で蠢く指先に押し開かれる。
 「あぁ、…は、ぅンっ」
 弾くように、奥の場所に触れられて、何度も腰が小刻みにゆれる。
 「ゾォロっ、たすけ…てぇッ」
 ぐちぐちと弄る指を何度も締め付ける。
 ゾロの舌は、促すように何度も熱く昂ぶった中心部を、嬲っていく。
 
 ぐい、と更に指が増やされる。
 「き、つ…ッ」
 熱い息を断続的に吐きながら、何度も蠢かせて、差し込まれた指を呑みこもうとする。
 くう、と中心を食まれて、きゅう、と締め付けていた襞を緩めた。
 奥、柔らかに押しなでられて。
 立ち上がった昂ぶりが、痛いほどに張り詰めていく。
 「ぞ、ろぉっ、…ゾ、ロぉっ、も…」
 ぐり、と何度も。奥のその場所をゾロの強い指先が弾いて、掻いていく。
 「いけよ、」
 低いゾロの声。
 「みせろ」
 「う…ふ…っ」
 
 ぐい、と抉られて、ふつ、と体が沸点に達した。
 「サンジ、」
 ぎゅう、と筋肉が締まって、抑えられていた蜜を、放った。
 吐息にまで落とされた声は遠く。
 「ん、ん、ン、ぅウ、」
 グン、と腰が重くなって。
 ふ、とそれが一瞬で軽くなり。
 けれど、熱い液体が、胸と顔に降り注いできた。
 「あァッ」
 びくり、と身体がまた跳ねて。
 なにが起こったのか、理解する前に、ゾロが片足を下ろしていった。
 
 くちゅ、と音を立てて、僅かに柔らかく蕩けた中心部を含まれた。
 「んンっ、」
 口中全体で味わうように、舌を這わされる。
 「あああッ」
 荒い息を吐きながら、身体が何度も震えた。
 く、く、と何度も先を押し広げられ、そしてそのまま吸い上げられる。
 「くぅっ」
 内に残したままだった僅かな蜜も舐め取られていく。
 
 下ろした脚を突っ張って、快楽を逃がそうとする。
 内側に残されていた指が、時折内側を弾いて。
 まるでオレを跳ねさせるように、弄くっていく。
 それをぎゅう、と締め付ける。
 一旦溢れた熱が、またじんわりと戻り始め。
 柔らかく蕩けた昂ぶりが、またやんわりと立ち上がるまで、それは続けられた。
 「は、あ、あぁっ」
 ふるふる、とまた身体が震えて。
 
 「まだ。喰わせろよ」
 漸くゾロが左腕を身体の脇について、上体を少し持ち上げ。
 お腹辺りのねっとりとした蜜を舐めていった。
 甘いゾロの声に、熱に浮かされて思考停止したまま、見上げる。
 獣が舐めるみたいに、ぺちゃ、と音を立てながら舐めていくゾロを見たまま、舌先を伸ばして、
 唇まで飛んでいた蜜を舐めてみた。
 
 ゾロはそろり、と動いて、胸元を舐め上げ始めた。
 「…ぅンっ」
 き、と牙を立てられて、それからぺろりとゾロが舐め取っていく。
 強張った片足を伸ばして、上体を少し浮かせた。
 指、伸ばして。口端の蜜を掬い取った。
 とろりと濃い蜜は、まだ生温く。
 それをどうしたらいいのか、ぽうっと考えていたら、ゾロが舌を伸ばして、それを舐めとっていった。
 
 「…ゾ、ロ…?」
 コドモみたいな声が、オレの口から漏れた。
 笑うように、ゾロが頤に軽く噛み付いてきた。
 「んんッ」
 舌先が、噛み跡をなぞって。
 それから頬に散った蜜を掬い取っていていた。
 く、と埋められたままだった指が入り口まで引き戻され。
 それからグン、と少しきつめに差し入れられた。
 「あうっ、」
 びくり、と身体がまた跳ねた。
 
 きゅう、と耳朶を噛まれて、呻き声を上げた。
 起こしていた上体から力が抜けていった。
 「イレタイ、」
 耳に直接、深く掠れたゾロの声が落とされた。
 それを閉じ込めるかのように、舌が潜り込まされて、ふるりとまた震えた。
 くちゅ、と濡れた音を立てて、ゾロの舌が耳の中で蠢く。
 くう、と息を呑んで、ゾロの背中に腕を回した。
 「ゾォロ…、」
 目を瞬いて、く、と別々の入り口を舌と指が弄くられて引き起こされる波をやり過ごした。
 
 ズル、と指、引き抜かれ。それから、く、とゾロの熱く潤んだ先端が、押し当てられた。
 はぁ、と息を吐いてから、目を開けてゆっくりと笑いかける。
 ダイスキだよ、ダイスキだよ、ゾロ、だから。
 「アナタの、チョウダイ」
 
 
 
 
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