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 「サンジ、」
 「んにゃ?」
 甘い低音のゾロの声に呼ばれて顔を上げる。
 「おまえが嬉しそうだと、おれも気分がいい、」
 に、とゾロが笑った。
 「オレも嬉しそうなゾロが大好き」
 「ただ、」
 「うん?」
 すう、と抱き寄せられる。
 うん、なに??
 「ハダカに近いと妙に色気がねぇな?」
 
 からかう声に、はた、と気付いた。
 …あ。
 首筋を甘く噛まれて、ふわ、と体温が上がる。
 「おまけにずぶ濡れだったの忘れた。濡れちゃったね、ゾロ」
 「アタリマエ、考えろ」
 「んー…一緒お風呂行く?」
 つる、と耳を含まれて、くう、と芯が甘くなるカンジがする。
 「にゃあ、」
 うっとり。
 「ジョウダン、」
 
 く、と耳朶をピアスされて、ぴりっと電流が背中を走った。
 「わ、」
 「あァ、そうだ」
 きゅう、と背中に縋る。
 「…な?」
 「丁度いい、オマエ朝メシな」
 耳元で囁く声。
 トン、とテーブルに乗せられる。
 「わ、」
 
 テーブル?
 テーブルって…、
 「わー…、ほんと、朝ごはんだね…あ、オレさっき食べたよ?」
 うわ、なんか冷たいぞう。
 「それはなにより、」
 オレを見下ろしてくるゾロが、にぃ、って笑った。
 「うん。チンして食べたらおいしかった。びっくりだよ」
 ふにゃ、と勝手に笑みがこぼれる。
 「ふぅん?」
 それでね―――
 
 くう、とキスをされて、続きは忘れた。
 久しぶり、ゾロの味。
 舌、絡まされて、背中に指で縋る。
 ゾロの大きな手が、まだ微妙に濡れている肌をゆっくりと撫でていく。
 その感触に、ふわりと意識が甘くなる。
 「…ん、」
 
 夢中になる。
 口付け。
 タオル、巻いていただけのソレ。さら、と落とされて、―――なんだか照れるよ。
 「…ン、」
 目をきつく閉じて、ゾロを感じる。
 
 お腹のあたりと、脇腹、骨を辿るようにゾロの指が辿る。
 く、と舌を食まれて、ひく、と喉が鳴った。
 とろ、と意識が甘くなる。
 「ん―――、」
 味わう。
 深く。
 感触も匂いもなにもかも。
 
 また口付けが深くなって、貪られる。
 「ンン、」
 追いつけなくなって、力が抜ける。
 ―――ああ、そっか。
 痩せたの、怒ってる。
 そんな痩せたのかなあ?
 ……うううん、痩せたんだろうなあ。
 ごめんね。食べでがあるように、ちゃんと肉を付けるから。もうちょっと、待って。
 
 腰骨、辿る手が。すう、と滑り落ちてきた。
 触れられて、ぴく、と身体が跳ねる―――中心部。
 「んっ、」
 口付けがゆっくりと解かれて、息をする。
 そのまま、啄ばまれて、ゆっくりとゾロの背中に回した手を滑らした。
 そうっと瞼を持ち上げる。
 じい、と見詰められていた。
 「―――愛してる、ゾロ」
 
 
 
 
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