くっくと笑いが勝手に零れる。
翻弄されている割には“メゲナイ”サンジの強情さがカワイラシイ。
身体をゆっくりと辿らせ、散った飛沫を丁寧に舌で舐め取りながら添えた指で内側を撫でておく。
目の端にちらちらと移り込む赤い痕。
「ふ、ぁ、」
零される甘い声を耳にしながら、それらの上から軽く吸い上げていく。
「ここの赤いところ全部、オマエのイイ所だぜ?」
足先から震えたサンジの身体を体重で押さえながら、甘い蜜を舐めとっていく。
時々かりっと痕の上に歯を立てる。
「ンぁっ、」
跳ねた身体にまた勝手に笑みが零れる。
きゅう、とリネンに縋りついたままの指先も、軽く震えていた。
一度蕩けた中心部から、とろ、とまた新たな蜜が零れていく。
それが光を弾くのを見ながら、かし、と脇腹に軽く歯を立てた。
腰骨の少し上、薄い肉が付いた場所。一際高い声がサンジの口から零れ落ちる。
「感じすぎて困ってンだろ、」
笑いながら奥を緩く撫でる。
くう、とサンジの眉根が寄っていた。潤みっぱなしの蒼い双眸が合わされる。
こくこく、と頷きながらも、サンジの喘ぎは止まることがない。
「ぁあ、ンっ」
目線を合わせたまま、舌を長く伸ばし。薄く浮いた蜜だけをそうっと舐め取る。
透明の糸が垂れるのを目の端で見ながら、サンジが唇を噛む様子を伺う。
にぃ、と口端を引き上げ。それから、ぺろりと先端を舌先で擽った。
ひくん、とサンジの腰が軽く揺れ。肌に更に赤味が増す。
もっと、と懇願する勢いで告げてくる蒼を見詰めたまま、また軽く浮いた先端の蜜を抉る様に舌先で掬い取る。
くう、と爪先がリネンを乱し。上がった膝が胸に軽く当たる。
サンジがきゅうっと瞼を閉じた。くくっと笑って一気に奥まで頬ばる。
く、と揺らいだ腰を内側から縫いとめ、丁寧に先に零れた雫を舐め取っていく。
「――――――ァあ、あっ…」
きゅ、と吸い上げれば、ぞ、ろぉ、と。とこか舌足らずで甘い声が泣き声じみて聞こえる。
「美味いよ、」
先端にちゅ、と口付けながら、からかうトーンで告げる。
手がゆっくりと伸ばされ。また顔を埋めれば、髪に縋ってきた。
“シーヴァ”の独特のハーブの味と。サンジのクセのある甘い味をゆっくりと舐め取っていく。
その間も指は内側を広げていくことを忘れてはいない。
赤く染まった肌が、また熱を上げる。
甘い喘ぎ声が絶えず零され、跳ね上がっていく呼吸に合わせて二つのサイドから追い上げていく。
“猫チャンの餌”は正確にはアフロディジアック(媚薬)で。
頭の中身を飛ばすことなく、感覚を鋭敏にさせ、受け入れやすいように軽く麻痺させる作用がある“優れもの”のクスリらしい。
きゅう、と締め付けられ、小さく笑う。
キツく中心部を吸い上げながら、収縮するリズムに合わせて内側を指で弄くる。
濡れた音が喘ぎ声に混じって遠慮なく響き。
それにさらに煽られるのだろう、サンジが肌を粟立たせていく。
牙で先端の敏感な部分を掠め、腰を跳ねさせる。
「ッン、んん…っ」
何度も吸い上げ、前立腺を刺激する―――ほら、喰わせてくれるンだろ?
強く締め付けられ、何度もサンジが震える。
奥まで銜え込んで、射精を促す。
キモチイイんだろ?溶けちまえって。
「ぁ、は、…っぁ、」
長い口付けと、歯で噛み締めていたせいで。随分と赤味を乗せた唇から、甘い声が漏れていく。
ゆら、と蒼が潤んでたゆたい、目を細めて吸い上げる。
「ぃ、よぉ、」
一度口から引き出して、熱く赤く染まった砲身を舌全体で舐めあげる―――少し麻痺したようになっちまってるのはショウガナイよな。
「抑え込まないで、好きなだけ蕩けちまいな」
歯で軽く挟んで、囁きを落す。
「ァ、あ…っ」
喉を反らせたサンジを見詰めながら奥まで含みなおす―――ああ、奥に当たった。
びくん、とサンジの体が跳ね。
熱くとろりとした体液が口内を満たす。全部口内に出させてから、唇を離す。
浅く喘ぎながらサンジが見詰めてきているのに視線を返しながら、こくん、と音を立てて嚥下して。
ゆっくりと痺れた舌先で唇を辿った。
口端に残った雫まで舐め取れば、さぁ、とまたサンジが表情を艶めかせていた。
にぃ、と笑って軽く抱え込んだ膝に軽く唇を押し当てた。
「ゾロ、」
「んー?」
掠れた声に、長閑なトーンで返す。
「こわぃ、くらい、だ」
蕩けた声にうっそりと笑いを返す。
「まだまだ足りない、だろ?」
かり、と内腿の肉を食む。
「おまえ、が。足りない、…っ」
ぴくん、と揺れた脚を軽く浮かせた唇で辿りながら、濡れた蒼に視線を合わせた。
「で?キツいまま欲しいわけ?それとももっと蕩けちまいたいのか?」
「おまえ、は―――」
こく、とサンジが息を呑んでいた。
片眉を跳ね上げ、先を促す―――その間も指は軽く蠢かせたままだ。
「へ…き、なの……?」
酷く扇情的な表情だ。最近よく目にする。
「楽しいからな」
きゅ、と腿を吸い上げ、淡い赤を散らす。は、とサンジが熱い息を零した。
「蕩かし、て。ほし…、」
きゅう、とサンジが目線を合わせてきた。
「おまえに、ぜんぶ。やる、から」
に、と口端を吊り上げる。
「残さず喰っちまうさ」
うれし、と呟くように言い。ほわんと微笑んだサンジの腰を上げさせ膝をリネンに着かせる。
ひく、と揺れた脚の間から覗きこみ。差し入れた指の縁を軽く舌で舐めた。
「――――は、ぁ…、」
甘い声に小さく笑い。小瓶を引き上げる。
「悪い男に引っかかったもんだ、」
「おれが、オとしたんだも…、」
にぃ、と笑いながら蓋を外し。たぷん、と瓶を揺らす。
す、と細められた蒼にちらりと視線を落してから、ゆっくりと指の間を広げた。
「ぅア……っ」
甘い声に低く笑う。
「ああ。だから思い切り溺れるといい」
とろ、と金色の液体を零す。
「……ぁ、」
身体を震わせてから固まったサンジの脚の付け根に口付けを落としながら、開かせた入り口にゆっくりと注ぎ入れる。
震える声が零され、小さく笑った。
蕩け落ちそうな蒼が眼下で揺れる。
強張っていた身体が解け、シーヴァが奥まで染み渡り始める。
くうう、と見開かれた蒼を見詰めたまま、溢れるまで黄金の液で満たし。
「ぁ……あ?」
漸く事態を飲み込んだらしいサンジの脚に軽く口付け。一度瓶に蓋をする。
差し込んだままの指で、蜂蜜に似た色の液に満たされた内をゆっくりと掻き混ぜる。
「っく、ぅ、」
「温まってきた」
にぃ、と笑いかける。
「オマエ、今すごく熱いもんな?」
「ぞ、ぉろ、」
絶え絶えに呼ばれ、舌先で零れたシーヴァを追いかけて狭間を舐め下ろす。
「ぁあア、」
僅かに逃げかけた身体を押さえ込み、顔をまた覗き込んだ。
「愛してるよ、ベイビィ。だから、狂っちまいな?」
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