ひくっ、としゃくり上げて泣いているサンジをリネンに下ろした。
「知っているさ、」
涙を舌先で舐め取る。
金を掻き上げ、額を出させ。
涙の止まらないサンジのそこにも口付ける。
「オマエが愛しくて仕方がないよ、サンジ」
笑って両頬を包み、唇を啄ばむ。
「ぉ、ろ――――、」
「愛しているよ、サンジ」
ひくう、と嗚咽を零すサンジに微笑む。

「少し待ってろ、いいコでな?」
ちょん、と鼻先に口付けてから、身体を起こす。
蒼が潤んでいた。
ああ、違う、そうじゃない。
「や、」
「置いていきはしないさ。服、脱がないとオマエを抱けない」
きゅう、と泣き出しているサンジの手を引き上げ、掌に口付けてから胸の上に戻した。

脚、引き上げさせ、その間に膝で立つ。
「それ以上は離れないよ。オオケイ?」
潤んだヘヴンリィ・ブルゥが、くう、と合わされた。
「心配なら見てろ、」
笑ってシャツのボタンに手をかける。
ぱらぱらとボタンを弾いていき、前を肌蹴た。

脱いだシャツはベッドサイドに落とし。
一生懸命に腕を伸ばしてくるサンジに笑いかける。
「ベイビィ、そんなに信じられないか?」
ベルトに手をかけ、軽く外し。
ボトムスのボタンに手をかける。
サンジの喉が、くう、と鳴っていた。
寛げ、引き下ろす。

サンジが腕で半身に触れてきた。
笑いかける。
「夏は便利だよな、」
脚を抜いて、ボトムスもフロアへ落とす。
「手間が2個省ける」
靴と靴下の分。
「ほら、直ぐだっただろう?」
改めてサンジの脚の間に身体を落ち着かせ、覆いかぶさる。

サンジが首を横に振っていた。
は、と熱い息が間近で零されていった。
力の入らない両腕が回され。
背中に僅かに汗をかいた掌がしっとりと下ろされた。
体重を預け、一度強く抱きしめる。

「ベイビィ、愛しているよ」
首を自然に反らせていったサンジの耳元に囁きを落とす。
「平気そうか?」
く、と熱を持った下腹部を擦り当てる。
「ぅ、ん…っ」
「余裕?」
笑って体重を移動させ、サンジの両脚を引き上げる。

膝裏で抱き上げるように抱え込めば、サンジの目がゆらゆらと揺れて蕩け出しそうになっていた。
「き、て…?」
とん、と消え入りそうな声で囁いたサンジの唇に口付けを落とす。
「迎え入れてくれ、」
「埋めて、」
落とされる声に誘われるまま、押し当てる。
潤んで解れた入口、すでに熱を持った場所。
ぐ、と押し当てて、緩く引き。もう一度押し当てなおす。
「息止めるなよ、」
耳元で囁きを落とし、体重をかける。

「――――――――ふ、ぁ、」
蕩けた場所は、ゆっくりと開き。体積を飲み込み始める。
「熱いな、」
眩暈がしそうに熱く潤んだ場所に。
ゆっくりと身体を埋めていく。

サンジが唇を薄く開き、息を取り込んでいた。
サイドランプの甘いオレンジに、濡れた舌先が僅かに覗いて光を弾いているのを見詰める。
泣き濡れた目元には、まだ雫が残っていて。
幼さと艶っぽさが入り混じった表情に、内心どこかくすぐったくなる。
「オレの天使、」
笑って囁いて、身体を繋ぐ。

「あ、ああっ……」
天使を組み敷くことに、感慨はない。
ただ、愛しいだけだ。
「愛しているよ、サンジ」
耳元に唇を押し当てながら、体重を乗せきる。

ぐぷ、と空気が抜ける音がして、最後まで収めきったのを知る。
「う、ぁ…ッ」
「当分ヴァニラは食いたくないな。ショコラも暫くは拒否するぞ」
びくん、と身体を振るわせたサンジに笑いかける。
「けど、オマエはいくらでも喰える」
ごち、と軽く額をあわせる。
「いくら甘くても、オマエなら喰える、」

「――――っろ、」
ぐ、と腰を揺らす。
「オマエに際限が無い、」
両脚を抱え上げたまま、サンジの腰を引き上げさせる。
「ア、っん、ぁ――――」
「明日は短いドライヴで、無茶するのは止めような」
上がる吐息の合間から言葉を落とす。
そのままトンと唇を押し当てる。
サンジの手がリネンを握り締めていた。
笑って腰を揺らめかす。

「泣いても喰いきるから、安心して喰われてろよ、」
「…ぅれし、」
甘い声が齎され。
唇が閉じる前に舌を差し込んで掻き混ぜた。
熱い内がさざめく。
取り込むように蠢く内壁。
甘く濡れた口内を弄る。

腰の位置をずらさないように、両手をリネンに着いた。
そのまま体重を支えて、リズムを刻み始める。
くぐもった声が口内で響く。
熱い脚が回されて、軽く熱い舌を噛んだ。

甘い声が聞きたくて、口付けを解いた。
「あっ、…ン」
くう、と締め付けられて笑う。
「どろどろに、なっちまおうな」




next
back