晩御飯を、酒を飲みながらクリアした。
ビーチリゾートらしい味付けで、まあ美味いかな?
サンジが半分ほどフードを寄越してきて。
自分がオーダしたものを3口分ずつ、サンジに食わせた。
生のルッコラが乗ったピザは美味かったが―――イタリア系の宿命だな。
やはり母の物が一番だと思っちまうんだよな。
サンジがちらっと目を合わせて来て。
どうやらバレたらしい、に、と笑っていた。
肩を竦める。
サンフランシスコ産のウォッカもそこそこ美味くて。
あっさりとしたものをロックで飲んでいった。
サンジも始終にこにこと平らげていた。
ワインをゆっくりと飲んでいき。
エリィも、まだ拗ねた風にミルクを飲んでいっていた。
「エリィ、おいで」
呼べば、どこかチビが不満そうに、けれど寄ってきていた。
サンジのブルゥが柔らかく合わせられる。
ワニ肉のフライの衣を落とした物を、差し出す。
「トライするか?」
エリィがすんすん、と匂いを嗅いでから。ぱっくん、と噛み付いていた。
はぐはぐ、と咀嚼していく音が響く。
「食べた」
にこ、とサンジが笑い。
「次はオレが食われる番か?」
にやり、と笑いかける。
「そうだよ?」
サンジもに、と笑っていた。
蜂蜜と木の実のムース、それにパンナコッタを食べ終え。
酸味の多いブレンドの珈琲でレイト・ディナーを締めくくった。
機嫌を直したらしいエリィは、空いている方のソファの上で丸くなっていた。
ブルゥの視線をちらりと見遣れば。
「情操教育に悪いかなァ?」
そう言って、ソファをちらりと見て笑っていた。
「今更だろ?」
笑って肩を竦める。
「そ?」
少し首を傾けたサンジの金糸を掬う。
目元を赤く染めて。ゆっくりと瞬きしていた。
「So, you're gonna eat me alive?」
オレを喰うのか?と口端を引き上げてみる。
そっと手をサンジが捕まえ。手首の内側にぺろっと舌を這わせていた。
「血でも吸うか?」
その仕種に笑って訊く。
「まさか、」
柔らかい声が応えてくる。
「そんなのツマラナイ、」
に、と笑えば。サンジがゆっくりと立ち上がっていた。
ソファに座ったまま、サンジの動向を見守る。
すい、とサンジがカーペットに膝を着いていた。細い手が膝に掛けられる。
少し距離を置いて点けっ放しのテレビのモニタがフラッシュしていた。
それが目障りで。
ヘヴンリィ・ブルゥがきらきらと見あげてくるのに視線を合わせたまま、リモートコントローラでスウィッチを切った。
静寂が明るさの一定した部屋に満ちる。
着ていたサマーニットの裾をサンジが引き上げ。
反対側の手に少しだけ体重を乗せて、腹を軽く噛んでいった。
やんわりと唇で食まれて笑う。
「That’s one bite, baby?」
一齧り目だな、ベイビィ?
ぺろり、とサンジの熱い舌先が肌を掬っていった。
「No, tasting」
違う、味見。そう返されて、喉奥で笑う。
淡い金の前髪を、さらりと掻き上げてやる。
「You do know how to phrase things、」
言い方を心得てンなぁ、オマエ。
く、とまた僅かに腹筋に沿って齧られていく。
デニムのボタンフライを指先で弾かれ、小さく笑う。
触れる前髪が齎す感覚に意識を遊ばせていたならば。
サンジの指先がデニムの内に潜り込んできた。
僅かに冷たい指先が、まだ布地に埋まったままの容を辿っていく。
さらりとサンジの髪を掻き混ぜる。
つう、と舌先が、開いたデニムのラインまで滑っていき、目を閉じて感触を味わう。
濡れた後が乾いていくのにも、敏感な皮膚は反応していく。
く、と熱が内側から沸き起こるのを、面映く感じる。
手指がそうっと容を辿るように触れていく。
サンジが零した吐息が熱くて、落とされるたびに熱が煽られていく。
火照り始めたサンジの指先の柔らかさが快楽をそうっと引き上げていく。
ちゅ、と濡れた音が微かにし。
寛いだフライフロントからサンジが唇で触れてきていた。
ひく、と反応したモノが、身を擡げる。
酷く間近で零される息がクスグッタイ。
ちら、と熱い舌先が主張している中心部の根元を舐めていった。
指先がやんわりと血が集まりつつあるモノを引き出していき、はむ、と唇に食まれて、僅かに息を呑んだ。
舌先が容を辿り、絡められていくのを、反らしたくなる首に力を入れて見下ろせば。
長い金色の睫が影を落としていた。
縁が煌いているのを見詰めていれば。視線を感じたのかゆらりとブルゥが見上げて来て。
舌先を熱を帯びた中心部に絡めたまま、ふわりと目元をまた赤く染めてまた伏せていっていた。
舌先が丁寧に根元から先端までたどっていき。それから淡いピンクの唇がそれを含んでいった。
ちゅく、と濡れた音が僅かに響き、く、と声を押し殺して笑う。
「Tasty?」
美味いか?とからかい混じりの口調で訊く。
サンジが息を僅かに揺らしていた。
きゅう、と舌が絡められて―――返答。
先端を舌先で割り開くようにされ、深い吐息を落とす。
柔らかい舌先の濡れた熱い感触に、サンジの髪を指先で梳く。
僅かに吸い上げられて、サンジの息が零れるのにすら、熱を上げる。
容積を増したものに、サンジが満足そうに息を零していた。
きゅ、と片膝を掴んでくる手が力を増していた。
「オマエの中は相変わらず熱い、」
笑って囁く。
くう、と奥まで含まれて、低く笑う。
「辛くない程度にな?」
そうっと耳朶に指先を滑らせる。
ひく、とサンジが舌先を震わせていた。
柔らかく引き上げられ、く、と喉を僅かに鳴らす。
ぺろ、と先端に浮いていたのだろうものをサンジの舌先が舐め取っていっていた。
ちゅ、と唇で食んだまま、吸い上げられて目を閉じる。
肉体的に感じる快楽と、精神的に感じる快楽が奥深くで熱に変化していく。
味わうように何度も辿られ、さら、とサンジの髪を撫でて先を望む。
「―――ん、」
サンジが息を零しながら、また奥まで含んでいっていた。
口いっぱいに頬張られて、深く身勝手に突き上げていきたい衝動を堪える。
きゅう、と引き絞るように熱を絡められて、促すように上下していくのを目を閉じたまま感じ取った。
やんわりと熱い唇に食まれ、喉奥で軽く唸る。
なんども濡れた音を零しながら吸い上げられ、いつも自分がしていることに似ているのに気付く。
微妙に追い上げきらない感覚。
くくっと喉奥で笑う。
舌先が濡れた蜜を零し続ける先端に合わされたまま、サンジが唇を浮かせ、
「なか、もっと…いいのに、」
そういいながら、くうと含んでいった。
上頤に押し付けるように舌先で支えられたままなのが解る。
こく、とサンジが喉を鳴らして嚥下していた。
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