はち
みつ
ドロッ
プス
「ふ、ぁ」
くるんと身体を引っくり返されて、ノーマンはお首のあたりを触りました。とろとろのべたべたです。
「ん、ん、」
同じくらい、とろっとしたはちみつに濡れたショーンの手が右の足を引き上げていくのにむずかるようにハナを鳴らしました。
でも、口を大きく開いて、息を吸ったり吐いたりしてしまいます。
ココアの湯気と同じくらい、息が熱い気がします。
ショーンに抱っこされるときは、いつもそうなってしまうのです。
「ぁ、…んん」
引き上げた腿に、くちゅ、とショーンが唇を押し当てますが、肌も髪も、ほとほとと滴り続けたはちみつに、ノーマンと同じくらい濡れています。
ノーマンの「お尻尾」はもうはちみつとショーンにたっぷりと濡らされたせいでしっとりと重たくなってお尻のお肉にぺとりとくっついてしまっていましたが、いまは綿菓子のリネンに押し潰されて、むずむずしていました。
大事なところも、ちゅくちゅくとはちみつやショーンの指やお口で我慢ができなくなるくらい とろりと蕩けてしまう間に、齧ってしまったならやっぱりほわんとお砂糖の甘さがしてはちみつの味もしていました。
「んん、」
とろ、とノーマンの男のこのところから、蜜がまた溢れて零れ落ちるようでした。
お背中越しに、ショーンの手に包まれてくらくらしながらお熱を零してしまっていたのに、ショーンの真白の歯に足の内側をかりっとされてしまって、ノーマンはまたくらくらしてしまいます。
自分の足なのに、ぴくりと跳ねてしまって不思議です、いつも思います。
「しぉーん、」
「んん?」
金色の髪がとろっと濡れて重たく見えます。
それでも。
大好きな真っ青の目はランタンのどの色よりもきれいです。
「あ、の…あぁア、」
ちゅく、と少し奥まった内側を吸い上げられてしまって、続きが話せなくなってしまいます。
なに、とお耳がぴるっとしてしまうほど、低い、甘い声で返されても、もうお返事ができません。
踵がもっと浮き上がるほど、右の脚を大きく上げてショーンの肩に引っ掛けられてしまってとろとろに なっているお尻も、もっと奥も、拓いて曝されるようになってしまいます。
「ん、ぁっ、んん」
ぬちゅり、と音がして、ノーマンが真っ赤になりました。
はちみつでとろとろのショーンの指が、お肉の奥に入ってきて動いています。
「は、ちみ……、」
はちみつをたっぷり乗せられて、とろとろになって湯気がでるほど熱くてふわふわで、まるでパンケーキのようです。
でも、パンケーキじゃないのにこんなに体の中までとろとろにはちみつに塗れてしまって大丈夫なのかしら、と一瞬ノーマンは心配になります。
くん、と指を二本だけ残したショーンがノーマンの蕩けてカスタードより熱い中を弄ります。
「ぁ、むぅ」
心配していたので少し声がくぐもってしまって、それでも。
大好きなショーンがしていることだから、きっと間違いはないのです。
とろとろになったブルゥで、ノーマンはショーンを見詰めました。
眉を片側だけ引き上げて、にっこりとしてくれるのに、じゅん、と体の奥からなにかが零れてきそうになってしまいます。
繋がっているように、ノーマンの男のこのところがひくんとしてしまいます。
はちみつと、さっきから零れている蜜に自分でもびっくりするほどとろとろと濡れて光って見えました。
「−ひゃ、」
ぬるり、とショーンのお口に包まれて、ノーマンが身体を跳ねさせました。
「ぁ、あ、」
お腹の内側から痺れそうになってしまいます。 だって、ショーンの指が「すいっち」を押すのです。
からだには、たくさん「すいっち」があるのだから、じゅん、となってしまっても大丈夫、と。
ノーマンはひんひんと泣いてショーンにぼくのからだはお病気ですかと訊いたときに教わったので、もう怖くありません。
けれど、怖くないのとくらくらするのは別です。
「−−−ッぁ、あ、あんん、」
熱い舌と唇にお熱を引き絞られて、お腹の中からもびくんびくんとお熱を零してしまう「すいっち」を入れたりきったりしてしまう指にも、お胸の「べりぃ」をきちりと押し潰す爪先にも、オホシサマが頭のなかで降って来ているようになってしまいます。
「ひゃ、ぁ、んん、」
ぷるぷると震えて、腰を跳ね上げるようにしてノーマンはお熱をお口のなかに溢れさせてしまいます。
こく、とショーンが咽喉を鳴らす音がくっきりと響きます。
オホシサマが跳ね飛んでいそうなのに、ちゃんと聞こえました。
はふ、と震える息を吐いて、ノーマンが握りしめていた手を開こうとします。
「ぁあ、ああん」
でも、ショーンの熱くて強い舌先が雫の残る先を抉っていくのに、もっと震えて甘い声を零してしまいます。
「も、なぃ、ですよぅ…、」
えぐ、っと気持ちよすぎて涙がでてきてしまってしゃくりあげます。
かっかと身体が熱くて熱くてノーマンが喘ぎます。
「ァん、っ」
くん、とお腹の奥のすいっちを押されてしまって、お熱がひくんとしてしまいます。
ショーンのお口の中で動いてしまったので、舌で抑えらてしまいます。
ちゅく、と雫の拭われた先を吸い上げてからショーンがお口を離していって、すいんと笑いました。
「うそばっかり」
「−−−ぁ、」
こくん、とノーマンが咽喉を鳴らします。
はちみつにとろとろになっている「ぱうち」をショーンの指がくにゅりと弄りました。そこは「ミルク」を造るところです、ショーンに教わりました。
「ん、ふぅ」
「まだたっぷり入っているよ?」
甘い甘いショーンの声がして、でも「ぱうち」はくちゅくちゅと弄られたままです。
「ぁ、ぁあんー、」
ぎゅん、とまたお熱にミルクが戻っていくのがわかります。
でも、ふらふらとしながらノーマンは目をしっかり開きました。
肌がしっとりとぬれて、とてもきれいです。
「しぉ…、」
そういえば、ショーンはどうなのでしょう。
ゆっくりと視線をショーンに沿って動かします。
すんなりとした身体の線が、ぜんぶキラっとしていました。
「きんいろ、」
「くま」だったころから、ノーマンはきらきらとするものが大好きでした。
「ぁ、」
とろ、とはちみつに濡れて、ショーンの男のこのところもちゃんとお熱があるようでした。
ノーマンの視線に首を少し傾げて、けれどショーンはそのまま掌についたはちみつを舐め取っていきます。
真っ赤な舌がひらりひらりと動いて、どきんとします。 真似をして、ノーマンもひらんと舌を動かしました。
―――真似できそうです。
きっと、もっと上手にできるかもしれません。
くすん、とショーンが笑うのをノーマンは上目遣いで見詰めると、むぅ、とがんばって身体を起こしました。
そのまま。
もそもそとショーンの脚の間を目指します。
ショーンは、びっくりしたのか、目を見開いているようでした。
「ノーマン?」
けれど声は甘いままなので、怒ってはいません。 もそもそと進行を続けます。だれにも邪魔はさせません。
ぺとり、とショーンのはちみつにぬれて、きらんきらんとしたお熱に鼻先をくっつけます。
「ぉおー…」
あっついのに、少しびっくりしてノーマンが声を出しました。
「なにしてるの?」
届く声はわらっているようです。 くん、ともっとノーマンは顔をショーンの脚の間にくっつけます。
オデコもぺとりとお腹にあてて。
舌をうんと長く伸ばして、はちみつを舐めます。
ショーンのお熱が、ぴくんと動きました。
さっきまでより、もっと甘い気がして、何回か掬い上げます。
「ぅあ、ノーマン?」
「ぉいし、」
ちゅうっと吸い付いてみます。
ショーンの手が頭の後ろの方を撫でてくれるのに、ふふふとわらって、ちゅくちゅくともっと吸ってみます。
くん、と髪の毛を引かれて、ノーマンが顔を少し上げました。
「して、みたいの?」
初めて、少し上ずったようなショーンの声を聞きました。
それが嬉しくて、ほわあと身体がもっとあっつくなってしまいます。
だからノーマンはもっと蕩けそうに微笑みました。
「ちょっと苦いかもよ?」
きょと、とノーマンが首を傾げました。
「しぉは、だって、いっつも。あまい、って言ってます」
とろり、とまだ少しはちみつに濡れている指で耳たぶを撫でられて、ノーマンがそうっと言います。
「だってオレはオトナだから」
あん、とお口を大きく開けて、少しだけ髪の毛より色の濃い金色の間からしっかりと立ち上がったお熱にノーマンが吸い付きました。
いっぱいいっぱいにお口をあけて、お熱を頬張ります。
「−−−−ん、む」
びくんとお口のなかで、ショーンのお熱がもっと大きくなります。
ちゅっちゅ、とお口をぜんぶつかって吸い上げようとがんばります。
熱くて、とろとろとしていて、ほんわかと甘いのと、なんだかはじめての味がします。
は、とショーンが熱い息を吐きだして、ノーマンの頭やお耳や項をさわったりなでたりしてくれるのも嬉しくて もっとくちゅくちゅと吸い上げるようにします。
唇が柔らかく濡れてお熱を吸い上げたり擦ったりすると、ショーンの息が少し揺れるようなのも発見でした。
もっと真似をしたくなります。
ゆっくりとノーマンがお熱を口から出して、手でそろりと撫でました。
はちみつはノーマンが舐めてしまっても、こんどはノーマンが濡らしたので光っていますし、手に残っていたはちみつもまた混ざって、とろっと濡れて。ノーマンが手を動かすたびに、ぬち、と音がしました。
薄っすらと唇を開いたまま、手を一層懸命うごかします。
「ん、ふ」
とろ、とお熱の先に、雫が浮き上がってきて、それがお部屋のあかりにきらきらとするようでした。
そうっと舌を長く伸ばして、ぺろりとノーマンがそれを舐めとりました。
「ん、」
ショーンの息が聞こえます。
「しょぉ、」
視線を上向けて、ショーンを見詰めて、またちゅく、とノーマンがその先に吸い付きます。すこし張り出したところも、舌を使ってぜんぶなぞってみます。
「呑んでみたいの…?」
他の部分は、とろとろと撫でたり揉んだりして、蜜を零す先にだけちゅくちゅくとノーマンが舌を絡ませて、唇を寄せて吸い上げては離します。
はちみつの味はもう随分と薄くなって、なんだか不思議な味がします。
ぎゅん、とお腹が痛いようで、ノーマンは自分の男のこのところを抑えました。
片手です、右手はショーンのお熱を弄ったままです。
掠れて、甘いショーンの声に、ノーマンがきゅっとお口を窄めました。
いつも、ショーンのミルクはいっぱいいっぱいになるまでもらいますが、「のんでみた」ことはお口からはありません。
「ノーマンのも、舐めてあげようか…?」
「−−−なぁ…?」
なんですか、と言いたいのですが、ぎゅん、と唇をショーンのお熱が押し上げてきたので途中で止まってしまいました。
ぱちぱち、と瞬きしてショーンを見上げれば、ぺろ、と真っ赤な舌がショーンの唇の上を閃いていきます。
「ふ、ぁん」
うん、といいたかったのですが、うっとりと夢中で。ショーンをお口に頬張っていたのでお返事になりませんでした。だって、そうしたほうが、ずっとショーンの真似をできると思ったのです。
「果敢なくまさんだね。果たしてこれはトリックなんだか、トリートなんだか」
くすくす、とショーンが笑いましたが、すこしだけ、いつもと違って声が掠れているようでした。
「こっちにノーマンのお尻を向けて?」
綿菓子のリネンに背中をつけたショーンに囁かれて。
お熱をくちくちと舐めながら一生懸命になって身体の向きを変えました。
ちゃんと横になってくれたので、もっときちんとお熱を弄れそうでノーマンはわくわくして気が遠くなってしまいそうでした。
すこし、ほんとうに「にがい」気がしますが、森で間違って食べてしまったヘンな果物なんかより、ぜんぜんちゃんとしています。
ぺろり、と浮き上がる雫を掬い上げてみました。
「ふ、ぁ」
でも、同じようにお尻尾を吸い上げられてしまって、ノーマンがぷる、と震えます。
お肉の奥も、きゅん、としてしまって。でもすぐにスイッチを探しにショーンの指が潜り込んできます。
「、、ぁ、あ、」
あむん、とがんばってショーンのお熱を含みなおして、舌を沿わせます。
ノーマンの男のこのところを抑えたままだった手を退かせると、ショーンが同じようにお口に含んでいくので、きゅうっとノーマンはリネンを握りました。
くん、と咽喉のほうまで、ショーンのお熱が入ってきて、ノーマンは瞬きします。息がうまくできない気がします。
「ぁんん、」
ショーンの真似をなるべくしますが、すいっちをたくさん押されてしまって、お膝ががくがくしてきました。
でも、どんどんとショーンのお熱が別の味がしてきます。
お尻が蕩けてしまいそうで、けれどきゅうきゅうと吸い上げます。
「パウチ」も、揉んでみます。
「っく、」
唸るような声が聞こえて嬉しくなります。両方の手を使って、お熱を弄ってはお口にとろとろと入れなおして。
でも、一番タイヘンになってしまうすいっちをぐうとショーンの指がお腹が浮いちゃうかと思うくらい抉って。
「ぁ、ぁああああンッ」
お口からお熱を零れ落としてノーマンが甘い声をあげて、蜜を溢れさせてしまいました。
「ぁ、っあ、」
そして、お顔に火傷しそうに熱いものが掛かりました。
腰からお腹も、頭のてっぺんまで痺れそうになります。
手の中で、ショーンのお熱が跳ねて、熱い蜜をたっぷりとノーマンにかけていきます。
「−−−−ぁ、んん、」
とろ、っとショーンの迸らせた蜜がほっぺたを滑っていくのに、ぞくん、とノーマンが身体を震わせました。
ショーンのお口に含まれたままだった自分のお熱のことを、きゅ、と絞られてノーマンは喘いで思い出します。
「は、ぁ。」
とろ、と熱くて熱くて真っ赤な舌で、ショーンのお熱の先を押すように撫でて。
「ん、む」
苦い、という味を覚えます。だけど嫌ではありません。
目眩がしそうです。
お肉の奥から、指が抜け出ていくのがわかって、ぴん、とノーマンが足を強張らせました。 お尻尾もぴるん、とします。
とろとろとお熱を舐めていたお口も、ゆっくりと離されていくのに、ノーマンは身体中の力が抜けてしまいそうです。
くってりと倒れそうになったなら、ショーンが抱き上げてくれました。
腕を、ショーンの肩に預けて。
お膝に身体を引き上げてもらって、くふん、とノーマンがわらいました。
ショーンのお膝をまたぐようにして、足を投げ出してもっとくっつきます。
冷え始めたミルクを、少しだけぺとりとショーンのほっぺたに顔をくっつけて移してみます。すぐに、それをぺろぺろと舐めとりました。
「−−−−んん、」
うっとりと目を瞑ります。ちゃんと覚えました。
このミルクでいっつもいっぱいでくらくらになるんだなぁ、とノーマンは思います。
「苦くないか?」
くすくすとわらって甘いショーンの声に、とろんとノーマンが目を開けました。
「もっとね、すごいの、森で食べたもの・・・・」
ショーンの指が頬を拭っていって、ノーマンのお口の中に蜜を押し込んでくれるのを指ごと、くちゅくちゅと舌で包んで舐め上げます。
どうぶつのおかあさんのように、ショーンがその間にノーマンの顔中を舐めて蜜をキレイにしていってくれるのに、とろとろとわらって。 ノーマンが言いました。
「しぉは、どっちのお口がすきー…?」
「オレはノーマンの全部が好きだから、ちょっと選べないなあ」
くすくす、とショーンが笑いました。
「ノーマンの下のお口を埋めながら、上のお口にキスをしたいかな」
「んん、すてきです」
とろ、っとノーマンが微笑みました。
「そう?じゃあこのままいい子で、オレのを入れて…それから、キスをしようね」