神様

お帰り



震える細い体を抑え込んでいれば、する、と魔法使いの意識が半分次元を渡っていきました。
そして半ば暗闇に満ちたその先で、ゆったりとふんぞり返るように横たわったルーシーが、にぃんまりと口端を吊り上げておりました。
『アレに手を出すのか』
ぞんざいに顎をしゃくった魔の仕草に、ち、とショーンは舌打ちをしました。
『なにか問題でもあるのか?』
『問題?なにもないさ、こっちサイドとしてはナ』
喉奥で魔が笑って身体を起こし。すとん、とショーンの前に真っ直ぐに降り立ちました。
ショーンよりもがっしりと大柄で。背中から漆黒の羽を生やしたハンサムな人型の魔は、きゅ、と目を細めたショーンの額にこつりと額を合わせて、そのエメラルドにもグレイにもブラッドレッドにも色を変える目を輝かせて囁きました。
『ただ、どんな気分なのかと思ってナ?』
『そんなことのためにオレの邪魔をしているのか、ルーシー?』
片眉を跳ね上げたショーンに、くくく、と喉奥で魔物が笑いました。
『いやいや、お邪魔など…どうぞ、ご存分に』
すう、と次元が元に戻り、柔らかなノーマンの手がショーンの肩を押し上げてきているのに気付きました。

「……いいコにしてな」
ちゅる、と屹立を啜り上げて、柔らかく腰骨に添って指を滑らせます。
「ちがうの、」
涙目で、ノーマンが訴えます。
「ちがうんです、あの、しーずんじゃないんです、」
ひっくひっくと嗚咽を漏らしているノーマンの足を身体の下に巻き込んで、ショーンが喉奥で笑いました。
「立派にシーズンだとも!ほら、こんなに準備万端だろう?」
てろ、と屹立の先端を舐め上げて、とろとろと零れていた蜜を舌先で掬い上げてノーマンに見せ付けます。
「だぁってちがうものー、」
哀しげに泣くノーマンに、違わない、と返して、ちゅぷ、と深く吸い上げます。
「万事シーズンだよ、オマエは。ヒトなんだから」
びくりと震え、ひ、としゃくりを上げたノーマンの双珠を手の中で柔らかく押し撫でます。
「ここもちゃあんとそれを心得ているだろ?」
そのままぺろりと屹立を舌先で舐め上げ、ショーンは口中深くノーマンの屹立を咥え込みます。
「ひゃぁんぅ」
幼い声で殊更甘く鳴いたノーマンの声に、ショーンはやんわりと口端に笑みを湛えました。強く吸い上げたまま口を引いていき、ちゅぱ、と屹立を引き出します。
濡れたそれを手の中に大事に納め。強弱をつけて絞り上げながら、反対側の手で震える四肢を押し撫でながら、柔らかな肌のあちこちを強く吸い上げて、淡い赤色の痕をつけていきます。
生理的な快楽は未だに未経験であるノーマンが、びくびくとまるで魚のように跳ね上がることに、優しくショーンが笑いました。
「んん、ぁんんっ、」
「身体が熱くなってきたな」
もっと感じればいい、と囁いて、ますますノーマンを追い上げていきます。 手の中でぬちょぬちょと濡れた音が響くことに、
「ひぁ、っ」
と声を震わせるノーマンのブルゥアイズをちらりと見上げて、ショーンが甘く白い肌に歯を立てました。
「食べ頃だ」
「んふ、っ」
背中を浮かせたノーマンを焦らせることなく、ショーンはどんどんとノーマンを追い上げていきます。 快楽を感じることに未熟なノーマンは、まるで仔犬のように嗚咽を漏らしながら、身体を震わせました。
「ん、っふぅ、ん、んっ」
びく、と腰が浮き上がり。ショーンの手の中に白濁した蜜が零されていきました。それを受け止めて、魔法使いはきゅっと甘く染まった肌に痕をつけました。
「んんぅっ、ん、」
ふるふると小刻みに身体を震わせていたノーマンの身体全体が熱があるかのように火照っていることにショーンは目を細めて、零された白濁をちゅくりと手の中で掻き混ぜます。
「ほら。オマエ、ちゃんとシーズン中だろ」
ひぅ、とノーマンが嗚咽を上げて訴えます。
「おなかがいたいよぅ、」
「そうか。じゃあ痛いのなんか気にならないくらいに追い上げてやろう」

ぽろぽろと涙を零しながら、くしゃくしゃに乱れた金茶色の前髪の間から見詰めてくるノーマンに、ふわりとショーンが目を細めて笑いかけました。 なにがなんだか解っていないことが明白なノーマンを見詰めたまま、零された蜜を舌で掬い上げます。
「オマエの蜜は甘いな……?」
「たべたらだ、めですよう…っ、」
そう言って手足をばたつかせて逃げようとするノーマンの両脚を抱え上げて、ショーンがふわりと微笑みました。
「ひゃっ?」
ころん、と背中をリネンに着けさせられたノーマンが、真っ赤な唇の間から零れ出る息を荒くして、ショーンに訴えました。
「いやです、はなして」
「ンン?」
「ほくはくまだからたべられませんよう」
「実際に噛み千切ってゴハンみたいに咀嚼するわけじゃないさ」
くう、と両脚を広げて押し上げさせ、ショーンが膝をリネンに着けさせながらノーマンに微笑みかけました。
「ん。ふぁ…っ?」
「だから安心して身を任せとけ」
喘いだノーマンの臍に、とん、と口付けてから。息苦しく喘ぐノーマンの最奥に、舌を滑らせました。
「なぁんにもわけわからなくなっても、心配すンな」
「ひゃああ…っ」